今回はテクニカル分析の中で最も人気があるとされている
移動平均線についてお話ししたいと思います。
これからFXを始める方の為にも、ややこしい話や、難しい話はせず、
わかりやすく説明していきますよ。
移動平均線のでき方
移動平均線は、過去の一定期間の価格の平均値から求めます。
例えば5日移動平均線だと、過去5日間の終値の平均値となるわけです。
ピンとこない人の為にチャートで説明しましょう。
青丸から移動平均線が始まるとしましょう。
青丸のローソク足の過去5日間の終値の価格の平均は
723+668+696+369+329/5=557
次の紫丸は
783+723+668+696+369/5=643
というようにやっていくと
3本目 666
4本目 759
5本目 813
この価格をチャートに打って線を引くと移動平均線の出来上がりです。
実際の5日移動平均線と比べてみましょう。
どうでしょうか、一緒ですよね。
移動平均線はトレンドの方向を見るのに適している
チャートに5日移動平均線を表示させています。
これを見てわかることは、
移動平均線よりローソク足が下にある場合、価格は下落しつづけている。
つまり一目で下降トレンドだと判断出来ます。
とてもわかりやすいですよね。
このように移動平均線は、トレンドを見るのに適しています。
大半のトレーダーが使用している移動平均線は2種類
単純移動平均線SMA
「移動平均線のでき方」で説明した通りの、基本的な移動平均線です。
これから紹介する3つの移動平均線は、この移動平均線がベースになっています。
指数移動平均線EMA
計算式は省略しますが、
指数移動平均線EMAは単純移動平均線SMAに比べて
直近の値を反映しやすいです。
青が指数移動平均線EMAで赤が単純移動平均線SMAです。
EMAのほうが価格の動きに対して反応するのが早いのがわかります。
移動平均線は抵抗線、支持線になる
画像を見てください。
上昇トレンド中の青丸では、移動平均線が支持線として機能し、
ローソク足が移動平均線を下に抜けた後は、
赤丸で移動平均線が抵抗線として機能しているのがわかります。
期間の違う移動平均線を2、3本組み合わせるのが一般的
2本の場合は短期、長期の移動平均線を組み合わせ、
3本の場合は短期、中期、長期の移動平均線を組み合わせます。
短期 5、12、25
中期 12、20、21、25、50、75
長期 20、50、75、100、200
この辺りがよく使われているのではないでしょうか。
組み合わせは自分の好みで選んでしまってよいでしょう。
期間を20から21に変更したからといってトレードに支障ありません。
期間の違う移動平均線を組み合わせた売買シグナル
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスとは、短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けることを言います。
赤が短期移動平均線で黄色が長期移動平均線です。
短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜けたところがゴールデンクロスです。
ゴールデンクロスした後に価格が上昇しているのがわかるとおもいます。
ゴールデンクロスは買シグナルになります。
デッドクロス
デッドクロスはその逆で、短期移動平均線が長期移動平均線を下に抜けることをいいます。
ちょうど青丸のところです。
これもデッドクロスした後、価格が下がっているのがわかります。
デッドクロスは売りシグナルになります。
気を付けてほしいこと
ゴールデンクロス、デッドクロスも万能ではありません。
これを見てください。
価格がある一定の値幅で上下している相場、レンジ相場の場合は、
頻繁にゴールデンクロス、デッドクロスが見受けられます。
このようなレンジ相場だとゴールデンクロス、デッドクロスは機能しません。
移動平均線はトレンドを見るのに有効なのであって、
レンジ相場は得意ではありません。
まとめ
- 移動平均線は、ある過去の期間の終値の平均を結んでできている。
- よく使用されるのは単純移動平均線SMA、指数移動平均線EMA
- トレンドをみるのに適している。レンジ相場は苦手。
- 抵抗線、支持線になる。
- 期間の違う移動平均線を2、3本組み合わせるのが基本。
- ゴールデンクロスは買シグナル。
- デッドクロスは売りシグナル。
これだけわかればもう十分です。
どうでしたでしょうか?
これで移動平均線のことはばっちり理解できたと思います。
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