はじめに
「松井証券って結局どう?」――正直、SBIや楽天じゃなくて“松井”を選ぶ理由が自分の中でモヤっとしてた。
国内株は50万円/日まで手数料0円って聞くけど、NISAは?アプリは?米株は他社のほうが安いって本当?…このあたりを自分が今から始める前提で、良いところもイマイチなところも正直にまとめたのが本記事です。
この記事では、松井証券の評判とデメリットを軸に、マネックス・DMM株・ウィブル・moomooと“意思決定に効く5軸”(①NISAの使いやすさ ②国内株コスト ③米株&為替コスト ④時間外/ツール ⑤サポート)で比較。
「あなたがどのケースなら松井がベストで、どのケースなら他社が合うのか」を1枚で判断できるようにしています。
時間がない人へ:まずはこのあとすぐの「結論」をチェック→次に「他社比較」の表→最後に「はじめ方(NISA設定)」へ。
結論|松井証券は「国内株の小口売買&NISAに強い」。米株を“為替最安&時間外”で攻めるなら他社も検討
まとめると
- 国内株は1日合計約定50万円まで手数料0円(現物+信用の合算で判定)。小口分割でコストを極小化できる。
- 新NISAは日本株・米株・投信の売買手数料が“ずっと”無料。投信は残高ポイント(最大1%)も対象。
- 一方で米株の為替コスト最安や拡張機能は他社が優位な場面あり(例:moomooは為替手数料0円、マネックスは米株NISAの実質無料・買付時為替0円施策)。
使い分けとしては
- 松井がベスト:国内株の小口回転や“つみたて+ちょい個別”をNISA中心でやりたい人。アプリで板から“スピード注文”したい短期派にも相性◎。
- 他社も検討:
・米株を“為替コスト最安”で回したい→moomoo(円⇄米ドルの為替手数料0円)。
・米株をNISA枠で厚めに→マネックス(国内取引手数料の実質0円/買付時為替0円施策あり)。
・DMM株もNISAの国内/米国株で手数料無料を明示。
・ウィブルは現状NISA非対応。
松井証券の“強み・弱み”を徹底整理
強み
- 国内株の小口売買コストが“ゼロ帯”
1日の約定代金合計50万円まで手数料0円(現物+信用の合算)。分割エントリー・こまめな利確でもコストが膨らみにくい。
役立つ場面:NISAの現物、日本株スイング、板を見ながら価格帯で刻む取引。 - 新NISAの売買手数料が“3商品ぜんぶ”無料
日本株・米株・投信の売買手数料が制度継続中は無料。口座維持費もなし。投信は残高ポイント(最大1%)で長期ホールドに向く。
役立つ場面:つみたて+個別の“同居運用”、コアは投信でサテライトに国内株。 - “板タップ→即発注”のスピード注文をスマホで
2025/3に「日本株アプリ」へスピード注文(板発注)を導入。PCツール並みのテンポで、スマホ完結の短期取引がやりやすい。
役立つ場面:指値の差し替えや成行切替を連発するデイトレ/スイング。 - 東証“売買内訳データ”で需給の解像度が上がる
JPX総研の東証全体データをアプリやPCツールで提供。現/信・新規/返済のフロー推計など、個人の信用売買だけでは見えない流れを把握しやすい。
役立つ場面:踏み上げ/買い戻しの兆候チェック、短期の逆張り/順張り判断。
弱み
- 米株の“為替コスト最安”は他社優位
moomooは円貨決済・リアルタイムFXの為替手数料が完全無料。米株をコスト最重視で回すなら差が出やすい。 - 米株NISAの“実質無料”枠はマネックスの打ち出しが強い
国内取引手数料を全額キャッシュバックで実質0円化+買付時為替0円の恒常施策。NISAで米株中心に厚く回すなら比較必須。 - NISA対応の陣営差
ウィブルはNISA非対応(2025年時点)。「ウィブルでNISAを使いたい」は不可。
DMM株はNISAの国内/米国株手数料無料を明示。ゼロ手数料の横比較になる。
こんな人に刺さる/刺さらない
- 刺さる:
・国内株を小口でコツコツ回したい(50万円/日0円帯)。
・新NISAで“つみたて+個別”を1口座で完結したい。
・スマホで板→即発注のテンポ重視。 - 刺さらない/他社も検討:
・米株を為替コスト最安で攻めたい→moomoo。
・米株をNISA枠で厚く(実質無料重視)→マネックス。
・ウィブルでNISAを使いたい→現状不可。
他社比較表
証券会社 比較表(横:証券会社/縦:項目)
項目 | 松井証券 | マネックス証券 | DMM株 | ウィブル証券 | moomoo証券 |
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特徴 | 国内現物「1日50万円まで手数料0円」+NISA売買0円 | 米株手数料:0.495%・上限22$、時間外も可 | 国内株の売買コストが最安級(約定ごと55円〜) | 米株特化・2.2%税込換算0.22%/上限22$・24時間取引対応 | 日本株手数料0円/米株は最安級+為替手数料0円 |
国内株 手数料 | 1日の約定代金 50万円まで0円(ボックスレート) | 「取引毎」55円〜 or 「一日定額」550円〜 | 約定ごと55円〜(現物) | 取扱なし(米株専業) | 0円(国内個別株・ETF) |
米国株 手数料 | 0.495%/上限22$(NISAなら売買0円) | 0.495%/上限22$(最低0$) | (信用はキャンペーンで0$あり)通常は別体系 | 0.20%(税抜)=税込0.22%/上限22$ | 0.132%/上限22$(NISAは0円) |
時間外取引(米国) | — | プレ/アフター対応(最大14時間) | — | 24時間取引(対象銘柄) | プレ/アフター+夜間(対象銘柄) |
NISA対応 | 対応(日本株・米株等の売買手数料0円) | 対応(日本株・米株・中国株・投信の売買0円※) | 対応(詳細は公式で確認) | 非対応 | 対応(成長投資枠/取引手数料0円) |
アプリ/UI | ベーシックで安定 | 分析ツール充実(銘柄スカウター等) | かんたん&PRO+の2系統 | 米株情報&コミュニティが豊富 | 板・チャート等が見やすい |
取扱商品 | 国内株・米株・投信・先物OP 等 | 国内株・米株・中国株・投信 等 | 国内株・米株(中心) | 米国株・米ETF | 国内株・米株・ETF・投信 |
口座開設の目安 | 最短数日 | 最短数日 | 最短 当日〜数日 | 最短数日 | 最短数日 |
おすすめタイプ | 国内小口×NISAでコツコツ | 米株も日本株も幅広く | 低コストで国内中心 | 米株をガッツリ・夜間も | 日本株0円+NISAで米株 |
公式 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※ 手数料・機能は変更されます。最新は各社の公式でご確認ください。
松井証券のリアルレビュー(良かった点/気になった点)
良かった点
- 50万円/日0円が“精神的にラク”
小口で分けて買っても手数料を気にしにくい。負けパターンの「様子見1回で往復コストが効く」を回避しやすい。 - スマホの“板→即発注”が速い
指値の差し替えや数量変更が直感的。出先でも短期の判断がズレにくい。 - 情報の“まとまり感”が良い
速報・ランキング・需給(売買内訳など)が1アプリで見渡せるので、PC立ち上げずに朝のチェックが済む。
気になった点
- 米株の“コスト最重視”だと他社に軍配
為替や時間外の徹底強者(moomoo等)がある。米株を主戦場にすると、最適地が分かれる。 - NISA周りは“条件の読み落とし”が起きがち
つみたて/成長投資の振り分け、買付余力の反映タイミングなど、最初に設定をミスると“買えない日”が出る。 - PCツール慣れ勢には“ショートカット不一致”のギャップ
スマホ基点だと問題ないが、PC常用派は最初だけ操作のカスタムに時間を使うかも。
はじめ方|松井証券×新NISAの初期セット
Step1:口座開設(本人確認~初回ログイン)
- アプリ/WEBから申込 → 本人確認(eKYC)
- マイナンバー提出 → 審査完了メール受領
- 初回ログイン&二段階認証の有効化
チェック:二段階認証/メール通知/プッシュ通知がONか。
Step2:NISA設定(つみたて or 成長投資の枠決め)
- NISA口座の開設手続き(所要数分)
- つみたて枠・成長投資枠の“使い分け方針”を決める
- 例)「コア:投信つみたて」「サテライト:国内株スポット」
つまずき防止:NISA枠の年内配分と来年の積立計画を同時にメモしておく。
Step3:入金と買付余力(当日反映の癖を掴む)
- 即時入金の対応銀行を確認
- 余力反映のタイミング(入金→買付までの“待ち”)を一度テスト
チェック:入金後に試し買い1,000円で約定~通知までの流れを一周。
Step4:投信つみたて“初期レシピ”を作る
- 例)
- つみたて枠:全世界 or 先進国インデックス(毎月)
- 成長投資枠:国内株スポット用に余力キープ
- 積立日は給料日の翌営業日に設定(入金ズレ事故を防ぐ)
口座開設→NISA設定→積立→試し買いまで一周したらOK。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「1日50万円まで0円」は現物と信用の合算?分割約定はどう数える?
A. 合算。分割約定はその日の約定代金の合計で判定される。発注回数ではない点に注意。
Q2. NISAで買付できない時があるのはなぜ?
A. 典型は枠の使い分けミスと買付余力の反映待ち。つみたて/成長の設定、入金の反映タイミングを見直す。
Q3. 投信ポイントはいつ付く?付与の条件は?
A. 月次付与が多い。対象銘柄/残高条件/付与率は銘柄ごとに異なるため、積立前に確認しておく。
Q4. スマホだけで短期売買は危ない?
A. スマホでも逆指値・数量プリセット・約定通知を使えば事故は減る。板発注はメリットも大きいが、通信不安定時の代替(PC or 回線)は用意しておく。
Q5. 米株は松井以外を併用したほうが安い?
A. “為替手数料最安”や“時間外の幅”を最優先するなら併用も選択肢。国内株とNISAは松井、米株は別口座の2口座運用が現実的。
まとめ|こういう人なら松井証券でOK
結論の再確認
- 国内株を小口でコツコツ買う人は“1日50万円まで0円”が効く
- 新NISAで「投信つみたて+個別株ちょい買い」を同居運用したい
- スマホ中心で板→即発注のテンポを重視する短期派
逆に、米株の為替コスト最安や時間外を最優先するなら、比較表どおり別口座併用も有力。
最後の3チェック(Yesが多いほど松井向き)
- 日中に分けて発注することが多い(“ゼロ帯”の恩恵が大きい)
- 新NISAは投信つみたてを軸に、サテライトで国内個別を買いたい
- トレードはスマホ完結が基本。板からの差し替え・逆指値を多用する
次のアクション
- 口座開設 → 二段階認証・通知設定まで初日に完了
- NISA設定 → つみたて枠/成長投資枠の“役割”を決め、積立を1本だけまず開始
- 試し買い → 国内株を少額で1回、約定〜通知〜明細まで一周テスト
他社比較表
証券会社 比較表(横:証券会社/縦:項目)
項目 | 松井証券 | マネックス証券 | DMM株 | ウィブル証券 | moomoo証券 |
---|---|---|---|---|---|
特徴 | 国内現物「1日50万円まで手数料0円」+NISA売買0円 | 米株手数料:0.495%・上限22$、時間外も可 | 国内株の売買コストが最安級(約定ごと55円〜) | 米株特化・2.2%税込換算0.22%/上限22$・24時間取引対応 | 日本株手数料0円/米株は最安級+為替手数料0円 |
国内株 手数料 | 1日の約定代金 50万円まで0円(ボックスレート) | 「取引毎」55円〜 or 「一日定額」550円〜 | 約定ごと55円〜(現物) | 取扱なし(米株専業) | 0円(国内個別株・ETF) |
米国株 手数料 | 0.495%/上限22$(NISAなら売買0円) | 0.495%/上限22$(最低0$) | (信用はキャンペーンで0$あり)通常は別体系 | 0.20%(税抜)=税込0.22%/上限22$ | 0.132%/上限22$(NISAは0円) |
時間外取引(米国) | — | プレ/アフター対応(最大14時間) | — | 24時間取引(対象銘柄) | プレ/アフター+夜間(対象銘柄) |
NISA対応 | 対応(日本株・米株等の売買手数料0円) | 対応(日本株・米株・中国株・投信の売買0円※) | 対応(詳細は公式で確認) | 非対応 | 対応(成長投資枠/取引手数料0円) |
アプリ/UI | ベーシックで安定 | 分析ツール充実(銘柄スカウター等) | かんたん&PRO+の2系統 | 米株情報&コミュニティが豊富 | 板・チャート等が見やすい |
取扱商品 | 国内株・米株・投信・先物OP 等 | 国内株・米株・中国株・投信 等 | 国内株・米株(中心) | 米国株・米ETF | 国内株・米株・ETF・投信 |
口座開設の目安 | 最短数日 | 最短数日 | 最短 当日〜数日 | 最短数日 | 最短数日 |
おすすめタイプ | 国内小口×NISAでコツコツ | 米株も日本株も幅広く | 低コストで国内中心 | 米株をガッツリ・夜間も | 日本株0円+NISAで米株 |
公式 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※ 手数料・機能は変更されます。最新は各社の公式でご確認ください。
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