はじめに|世界共通通貨としての「ビットコイン」はアリなのか?
「もし世界中が同じ通貨で回ってたら、楽なのにな…」
そんなふうに思ったこと、ないですか?
旅行に行ったとき、いちいち両替するのってめんどくさいし、為替のせいで損した気分になることもある。
もっと言えば、円安・ドル高みたいな“通貨の強さ”に自分の生活が左右されるのって、けっこうストレスだったりする。
そこで注目されるのが「世界共通通貨」というアイデア。
で、その候補としてたびたび名前が挙がるのが、ビットコイン(BTC)なんです。
最初に聞いたときは、「いやいや、さすがにそれは夢見すぎじゃない?」って思う人も多いかもしれません。
実際、僕もそうでした。
でも調べていくと、「あれ?意外と理にかなってるかも…」って思う部分もあって。
たとえば…
- ビットコインは、どこの国にも属していない(=中立な存在)
- 世界中で同じ価値を持ち、24時間365日使える
- 誰でもネットがあればアクセスできる
これって、よく考えたら「世界共通通貨」に必要な条件をすでにいくつもクリアしてるんですよね。
しかも今、実際にそういう使い方をし始めてる国や企業も出てきてる。
たとえば経済が不安定な国では、自国通貨よりビットコインのほうが“信用されてる”なんてこともあるくらい。
とはいえ、もちろん課題もあります。
- 価格変動が大きい(ボラティリティ)
- 国家の規制がバラバラ
- 技術的な壁や普及のハードル
こうしたリアルな問題を無視して、「夢の世界共通通貨!」なんて言うのはちょっと早い。
だからこの記事では、「ビットコインが本当に“世界共通通貨”になりうるのか?」を、
現実的な視点からじっくり考えてみたいと思います。
ポジショントークじゃなくて、
ちゃんと冷静に、でもちょっとワクワクしながら。
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▶ Coincheck公式サイトを見る第1章|なぜ「世界共通通貨」という発想が出てくるのか?
そもそも、なんで「世界共通通貨」が必要って話になるんだろう?
これはシンプルに言うと、
「国ごとの通貨がバラバラだと、不便すぎるから」なんですよね。
たとえば…
- 海外旅行するたびに両替が必要(しかも手数料が高い)
- 為替レートの変動で、物価や給与の実質価値が変わる
- グローバル企業にとっては、通貨の変動が売上や利益を大きく左右する
こういう“通貨による分断”が、今の世界にはたくさんある。
どこか1つの国が強くなれば、その通貨も強くなり、他の国の人が不利になる。
逆に、自国の通貨が弱くなれば、インフレが加速して生活が苦しくなる。
実際、アルゼンチンとかトルコ、レバノンでは、自国通貨の価値が急落して、
「通貨が信用できない」っていう状態に陥ってるんですよ。
そこで出てくるのが、“中立で、誰のものでもない通貨”という考え方。
どこの国のものでもなく、みんなが同じルールで使えるお金。
それが実現すれば、通貨の分断や不公平はかなり減るかもしれない。
そしてその“理想像”として登場したのが、ビットコインだったわけです。
第2章|世界通貨の“前例”はあるのか?歴史から見るヒント
「世界共通通貨」なんて聞くと、ちょっと夢物語っぽく聞こえるけど──
実は、過去にも“世界中で使われてた通貨”って存在してたんですよ。
たとえば有名なのが、「金(ゴールド)」。
昔の世界では、金そのものが価値を持っていたから、
どこの国に行っても、金さえ持っていればモノと交換できた。
国をまたいでも通用するって意味では、
ビットコインより先に「グローバル通貨」をやってた存在とも言える。
あと、もうひとつ例を挙げると、「米ドル」。
今でも、国によっては自国通貨より米ドルが優先的に使われてるし、
国際貿易や原油取引では、ほとんどがドル建て。
いわゆる“事実上の世界通貨”なんですよね。
でも…
- 金は持ち運びが不便で、盗難や偽造のリスクもある
- ドルはアメリカの政策ひとつで価値が上下してしまう
つまり、どちらも「完璧な世界通貨」ではなかった。
そして今、
デジタルで、どの国の支配も受けず、誰でもアクセスできる──
そんな条件を満たすものとして「ビットコイン」が注目され始めた。
歴史的に見ても、人類はずっと「みんなが信じられる共通通貨」を探してきた。
ビットコインは、その延長線上にある存在なんです。
第3章|なぜビットコインが“世界通貨候補”として注目されるのか?
ビットコインって、
もともとは「中央の銀行がいらない、新しいお金」として作られたもの。
それがいま、「世界共通通貨になるかも」とまで言われ始めてるのには、
ちゃんと理由がある。
順番に整理してみる。
理由①|どこの国にも支配されていない
ビットコインは、アメリカの通貨でも日本の通貨でもない。
つまり、どこの国にもコントロールされていない中立的な通貨。
これが意外と強い。
たとえば、米ドルが「事実上の世界通貨」とされる理由って、
単に強い経済力や信頼性だけじゃなくて、
アメリカが世界の“覇権国”だから、っていう面も大きい。
でも今後、アメリカが衰退して、
「ドルを基軸通貨にするのやめたい」って国が増えたら?
そんなときに、「どこの国のモノでもない通貨」って、
むしろちょうどいい立ち位置になる。
理由②|ネットがあれば誰でも使える
銀行も通貨もいらない。スマホとネットさえあれば使える。
これ、特に新興国や金融インフラが弱い国にとっては革命的な話。
現実に、ナイジェリアやアルゼンチン、エルサルバドルなどでは、
ビットコインが“実用通貨”として使われ始めてる。
現地の通貨が不安定すぎるから、
「だったらビットコインで生活費もらったほうがマシ」って流れ。
この動きは、今後さらに広がっていく可能性がある。
一方で日本では、「円安なのにビットコインが買われない」なんて現象もあります。 その背景にある、僕ら日本人のちょっと不思議な投資傾向については、こちらで深掘りしています
理由③|発行上限があって“インフレに強い”
ビットコインの発行枚数は2100万枚で打ち止め。
つまり、国が勝手に刷りまくって価値を下げる──
みたいなことが、物理的にできない。
インフレで通貨が紙くずになるような国では、
「価値が減らないお金」ってだけで、かなりありがたい存在。
実際、2021年のトルコやアルゼンチンのハイパーインフレでは、
国民が一斉にビットコインを買い始めた。
世界的に「物価高」の空気が広がる中で、
価値の保存手段としてビットコインに注目が集まっているんだ。
通貨の価値が下がる時代、ビットコインを“守りの資産”として考える人も増えています。 実際どこまでインフレに強いのか?という話はこちらで解説しています
第4章|もしビットコインが“世界通貨”になったらどうなる?
「ビットコインが世界共通通貨になったら?」
なんてちょっとSFっぽく聞こえるかもしれないけど、
最近はけっこう真面目に語られてる未来予想なんだよね。
ここでは、もし実現したら起こりそうなことを、いくつかの視点から考えてみる。
ケース1|通貨の“主導権”がなくなる世界
今の世界って、「米ドルが最強」ってルールの上に成り立ってる。
原油を買うのも、貿易をするのも、基本はドル建て。
だから各国はドルをたくさん持って、アメリカの顔色をうかがってる。
でも、もしビットコインが基軸通貨になったら──
アメリカも、中国も、日本も、対等な立場で
“国境のない通貨”を使うことになる。
これは通貨のパワーバランスが崩れるって意味でもある。
アメリカの「ドルの刷り放題権」がなくなり、
世界が“中立なマネー”を使い始める。
これは政治的にもかなりインパクトがある。
ケース2|国境を越えた送金が一瞬になる
ビットコインを使えば、どこにいても、誰にでも、
“ほぼ即時”でお金を送れる。
それも、銀行を通さずに。
つまり、海外送金に何日もかかって、手数料も高い──
みたいな世界が終わる可能性がある。
たとえば、海外に住んでる家族に仕送りするようなケース。
今までは手数料が1,000円とか普通だったのが、
ビットコインなら数円で済んだりする。
送金の“民主化”とも言える。
ケース3|インフレが起きにくくなる?
ビットコインには「刷りすぎる」という概念がないから、
通貨の供給量が勝手に膨らんでいくことがない。
これって、中央銀行が“景気対策”でバラまくような手段が取りにくくなるってこと。
メリットとしては、
・物価が上がりにくくなる
・お金の価値が安定する
でも一方で、
・不景気に対する即効薬がない
・景気コントロールが難しくなる
というデメリットもある。
“自律した経済”になる代わりに、政府が手出しできなくなるって世界。
第5章|それでも“世界通貨”が実現しない理由
ここまで、
「ビットコインが世界通貨になったらこうなるよ」
という未来を考えてきたけど──
現実はそんなに甘くない。
実際のところ、いくつも高いハードルがあるんだよね。
理由①|国が「通貨のコントロール権」を手放したくない
通貨って、ただのお金じゃなくて「国の力」そのものなんだよね。
たとえばアメリカなら、ドルを刷って世界中にバラまけるから、
戦争も経済支援も、めちゃくちゃ有利にできる。
日本だって、金融緩和で円安を誘導したり、
政策金利で景気を調整したりしてる。
もしビットコインが世界通貨になったら──
それらの通貨操作の道具がすべて使えなくなる。
これは国にとって「国家の主権が奪われる」のと同じ。
だから、多くの国が“本気で導入したがらない”のも当然なんだ。
理由②|価格の変動が激しすぎる
ビットコインって、「1日で5%下がった」とか普通にあるよね。
これは、通貨として使うには致命的な不安定さ。
・今日のランチが0.0003BTCだったのに、
明日は0.0005BTCになります
みたいな世界って、混乱しかない。
値動きが大きい理由は、
・まだ市場が小さい
・投資商品として使われてる
・世界中の投機マネーが流れ込んでる
ってのが大きい。
つまり、価格が落ち着かない限りは“お金”として定着しないんだ。
最近では「ETFの動きがBTC価格に影響する」って話も増えてきました。 実際にどうなのか?気になる方は、こちらでデータを元に解説しています
理由③|エネルギーとスピードの問題
ビットコインの取引って、
実は1秒間に処理できる件数がかなり少ない。
しかも、マイニングに大量の電力が必要だから、
「環境に悪い通貨だ」と批判されることも多い。
たとえばVISAカードなら、
1秒間に何千件もの決済を処理できるけど、
ビットコインはその数%程度。
この“スピードと効率の差”が、
日常生活における実用性を阻んでる。
もちろん、Lightning Networkとか新技術も出てきてるけど、
まだまだ「使えるレベル」に達してないってのが現状なんだよね。
第6章|じゃあ“世界通貨”になるには、何が必要か?
ここまで読んでくれた人は、
「ビットコインが世界通貨になるには、やっぱムリなんじゃ…」って
ちょっと思ったかもしれない。
たしかに、現状はまだまだハードルが高い。
でも「絶対に無理」とは言い切れない。
じゃあ、何が整えば“現実味を帯びてくる”のか。
ここからは、そのカギになりそうな要素を整理していくよ。
カギ①|国家ぐるみの正式な導入
まず一番わかりやすいのがこれ。
たとえばエルサルバドルは、すでにビットコインを法定通貨として使ってる。
でも、あの国だけじゃまだ小さすぎる。
もしG7のような先進国が本格的に導入を始めたら、空気は一変する。
たとえば日本やアメリカが、
「自国通貨と並行して、BTCも納税や取引でOKです」ってなったら、
世界の企業も一気に動き出す可能性がある。
つまり、国家レベルの後押しがあるかどうかがめちゃくちゃ重要。
カギ②|ボラティリティ(価格変動)の安定化
ビットコインが通貨として使われるには、
価格が大きく動かないことが前提。
じゃあ、どうやってそれが実現するのか?
一つは、市場の成熟。
今はまだ、個人投資家や短期トレーダーの割合が多いから、
ちょっとしたニュースや感情で大きく動いちゃう。
でも、もっと機関投資家(年金・ファンド・国)が増えれば、価格は安定しやすくなる。
流動性が高まり、大口の売り買いにも耐えられる市場ができれば、
「通貨」としての信頼性もぐっと上がる。
カギ③|使いやすさの向上(UXの革命)
これ、意外と見落とされがちなんだけど、
ビットコインって初心者にとってはまだまだ「むずかしい」。
・ウォレット?
・秘密鍵ってなに?
・送金先まちがえたら終わり?
──みたいに、最初のハードルがけっこう高い。
ここがもし、
「Suica感覚でBTCを使える」レベルまで来たら、
一般層も一気に使い始める可能性がある。
たとえば、Apple PayとかLINE PayにBTC機能がついて、
スマホ一つで管理も送金も簡単にできるようになれば、
めちゃくちゃハードルが下がる。
つまり、テクノロジーとデザインの力で“誰でも使える”状態に持っていけるかがカギになる。
第7章|“もし本当に実現したら”どうなるのか?
じゃあ、もしビットコインが“世界共通通貨”になったら、
僕たちの生活や経済はどう変わるのか?
ちょっと現実味のある未来予想をしてみよう。
パターン①|通貨の“国境”が消える
今って、たとえばアメリカの人が日本のサービスを使うとき、
「円とドルの換算」っていうステップが必ずあるよね。
でも、BTCが共通通貨になったら、
その変換作業が一気になくなる。
たとえば日本に住んでる僕が、アメリカのWebサービスを買ったり、
ブラジルのクリエイターにチップを送ったりするのが、
“通貨を意識せずにできる”ようになる。
これはつまり、インターネット空間に“本当の経済圏”ができるってことでもある。
パターン②|中央銀行の力が弱まる
今の世界って、通貨を発行してコントロールしてるのは各国の中央銀行。
でもBTCは、中央銀行が発行するものじゃない。
だから、もしBTCが広く使われるようになったら、
金融政策の効果が薄れる可能性がある。
たとえば日銀が「金利を下げるぞ!」ってやっても、
みんながBTCで経済活動してたら、そもそも意味が薄くなる。
これは、国家の通貨支配力がゆるむってことでもあるし、
逆に言えば「インフレで通貨を溶かされるリスク」が減るという見方もできる。
パターン③|“新しい格差”も生まれるかも
BTCが広く使われるようになれば、
当然「早くからBTCを持っていた人」は圧倒的に有利になる。
すでに一部の人は、
「まだ誰も価値を感じてなかったときに仕込んで、億万長者になった」わけで、
それがもし共通通貨として採用されれば、
そのアドバンテージはさらに大きくなる。
つまり、法定通貨と違って「再配分」が起きにくいから、
“持つ者”と“持たざる者”の格差が定着する可能性もある。
パターン④|“預金”という概念が変わる
今って、「銀行に預けておく=お金の管理は銀行に任せる」って感覚があるけど、
BTCが主流になれば、自分で資産を管理する時代になる。
誰の管理下にもないお金。
自分のウォレット、自分の秘密鍵。
もしそれを失ったら、誰も助けてくれない。
便利だけど、そのぶん自己責任も重くなる。
ということで、BTCが“世界通貨”になる未来って、
たしかに便利でワクワクもあるけど、
一方で「責任・格差・国家の変化」みたいなリアルな課題も含んでるんだよね。
まとめ|ビットコインが「世界共通通貨」になる日は来るのか?
ビットコインが“世界共通通貨”になる可能性について、
歴史・現実・制度・課題…いろんな角度から見てきたけど、
結論としては「ゼロじゃないけど、簡単でもない」って感じ。
たしかに、国や政治に縛られないお金があったら便利だし、
「インフレに強い」「国境を越えられる」「価値が共通」っていうメリットもある。
でも一方で、
・国が簡単に受け入れるわけがない(税・権力)
・価格が不安定すぎる(決済に使いにくい)
・技術的・社会的ハードルが多い
──という現実もある。
それでも、
「特定の国じゃなく、ネット上に存在するお金が、世界の基軸になる未来」
これは確実に、世界のどこかで本気で模索されているテーマなんだよね。
そしてその候補に、間違いなくビットコインがいる。
たとえば国同士の取引や、グローバル企業の会計、
あるいは政治が信用されてない国の人々にとって、
BTCが“避難通貨”になる動きは、すでに始まっている。
共通通貨とまではいかなくても、
“世界中の誰でも使える選択肢のひとつ”として、
BTCが当たり前に使われる時代は、案外すぐそこまで来てるかもしれない。
以上、「ビットコインが世界共通通貨になる可能性」についての考察でした!
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