はじめに|「ビットコインって通貨なの?投資対象なの?」という問い
ビットコインって、“お金”の顔してるけど、やってることは値上がり期待の“投資”っぽい。
じゃあそれって「通貨」なの?「資産」なの?それとも、ただのギャンブルなの?
この問いって、実はめちゃくちゃ深いテーマだと思ってる。
なぜなら、ビットコインの価値って、“どの視点で見るか”によってまったく違って見えるから。
たとえば──
- 日常で支払いに使いたい人にとっては「通貨」だし、
- 短期トレードで稼ぎたい人にとっては「投機資産」
そして最近では、「法定通貨が信じられないから」という理由でBTCを保有する国まで出てきた。
つまり、ビットコインって“見る人の立場”によって性質が変わる、ちょっと不思議な存在なんだよね。
この記事では、そんなビットコインの「通貨」としての側面、「投機資産」としての側面、そしてその間にある“本質的な姿”までを、僕なりにまとめていく。
「BTCに投資してみたいけど、結局どういう立ち位置のモノなのかよくわからない」
そんな人に向けて、“通貨とは何か?”という根本から、一緒に考えてみようと思う。
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▶ Coincheck公式サイトを見る第1章|そもそも「通貨」とは何か?3つの機能を確認
まず、「ビットコインは通貨なのか?」を考える前に、
そもそも“通貨って何?”という基本から押さえておきたい。
通貨(=お金)には、一般的に3つの機能があるとされてる。
機能①|交換手段(medium of exchange)
これは一番わかりやすい。
つまり「モノやサービスと交換できる」という機能のこと。
たとえば──
- スーパーでおにぎりを買う
- コンビニでコーヒーを買う
- ガソリンスタンドで給油する
これらはすべて、「お金を支払って何かを受け取る」=交換が成立してる状態。
昔は物々交換だったけど、今は“通貨”という「共通のモノ差し」があるから、知らない人同士でもスムーズに取引ができるようになったわけだね。
機能②|価値の保存(store of value)
たとえば今日1万円を手元に持っていて、
それを1週間後に使ったとしても、基本的には同じ価値が保たれている。
これが「価値の保存」。
もし今日の1万円が、明日には“5000円分の価値”しかなかったらどうなる?
──不安すぎて、誰もお金を持ちたくなくなるよね。
通貨には、「時間を超えて価値を保ってくれる」っていう信頼性が必要なんだ。
機能③|価値の尺度(unit of account)
最後の機能はちょっと地味だけど大事。
たとえば──
- 牛乳:150円
- 電車代:250円
- 映画チケット:1800円
こうやって、モノの価格を「共通の単位(円・ドルなど)」で表す機能のこと。
これがないと、
「牛乳1本=ガム何個分?」みたいな“変な計算”を毎回しなきゃいけない。
そんなのめんどくさすぎて、経済が回らなくなる。
ビットコインはこの3つを満たしてる?
じゃあここで、「ビットコイン」はどうなのか?って話になる。
- 交換手段としては?
一部の国やネットショップでは使える。でも、日常ではまだまだ少ない。 - 価値の保存としては?
過去10年で見れば価値は上がってきたけど、短期ではめちゃくちゃブレる。 - 価値の尺度としては?
今は「BTC建ての価格」を見かけることは少ない。基本は円やドルで表記される。
つまり──
ビットコインは、通貨としての要素を「一部は持っているけど、完全には満たしていない」状態とも言える。
でも、逆に言えば「これからその機能を満たしていく可能性がある」とも言えるんだ。
次の章では、その「通貨」としての可能性が、どこでどう使われているのか?
実際の導入事例を見ながら考えてみるよ。
第2章|ビットコインは“通貨”として使われているのか?
「通貨の3機能」をおさらいしたところで、
次は実際に、ビットコインが“通貨”としてどう使われているのかを見ていこう。
現状:通貨としての利用は「限定的」
正直に言うと、今のビットコインは日常の決済手段としては、そこまで広まっていない。
- コンビニでBTCは使えない
- スーパーでBTC払いも不可
- 給料がBTCで支払われることも稀
つまり、日本を含む多くの国では「ビットコイン=使える通貨」ではなく、
「ビットコイン=投資商品・資産」という認識の方がまだまだ強いんだよね。
とはいえ、導入してる国もある
ただし、世界を見渡すとちょっと違う。
たとえば…
エルサルバドル
2021年、ビットコインを法定通貨として採用した最初の国。
- 給料もBTCでOK
- マックやスタバもBTC決済に対応
- 国のアプリ「Chivo Wallet」で送金・決済が可能
「ビットコイン=通貨として使う」が実際に始まってる国の代表例だね。
中央アフリカ共和国(CAR)
2022年にビットコインを法定通貨として承認(ただしエルサルバドルほどのインフラは整ってない)。
こちらは「脱フラン圏通貨」という政治的な意味合いも強い。
Webサービスやオンライン決済では浸透中
リアル店舗では難しくても、ネット上ではけっこう使われている。
- 海外VPNサービス(NordVPNなど)
- ギフトカード購入サイト(Bitrefillなど)
- 海外クラウドサービスの一部
さらに最近では、Lightning Network(ライトニングネットワーク)と呼ばれる技術で「送金スピード&手数料」が劇的に改善してきた。
日常使いへの一歩目として、この辺が地味に効いてる。
個人間送金で使われることも
日本ではあまり見かけないけど、
新興国やインフラの弱い国では、銀行口座がなくてもBTCなら送れるって理由で重宝されてる。
- 海外で働く人が家族にBTCで送金
- 国を超えたフリーランスの報酬支払い
こういう使われ方を見ると、「銀行を通さず、自由に送金できる通貨」って意味では、
ビットコインは“通貨っぽい存在”になりつつあるとも言える。
まとめ|まだ通貨としては発展途上。でも可能性はある
結論としてはこう。
- 世界の一部では通貨として使われている
- ネット決済や個人送金では活躍中
- でも、日常生活の中ではまだ主流とは言えない
つまり、「ビットコインは通貨になりつつある途中段階」とも言えるんだよね。
次の章では、じゃあ逆に「投機資産としてのビットコイン」はどう見られているのか?
そのリスクや熱狂も含めて見ていこう。
第3章|“投機資産”としてのビットコイン:チャンスとリスク
「通貨としてのビットコイン」は、まだ発展途中。
その一方で、いまビットコインが“本格的に使われている”側面がある。
──それが、「投機資産」としての側面だ。
ビットコインは「価格が上がるモノ」として見られている
世間的なイメージって、こんな感じじゃない?
- 「ビットコイン=一発逆転」
- 「うまく買えば億れる」
- 「いや、暴落するリスクもある」
要するに、“お金を増やすためのモノ”として注目されている。
たとえば、1BTCの価格推移をざっくり見てみると…
年 | 価格目安(円) |
---|---|
2013年 | 約1万円 |
2017年末 | 約200万円 |
2021年末 | 約800万円 |
2022年 | 約300万円台に急落 |
2024年以降 | 再び600〜1600万円のレンジへ |
※価格はおおまかな目安
こうやって見ると、「急騰」と「暴落」を繰り返してきたのがよく分かるよね。
チャンス|短期間で“爆益”を狙える
ビットコインは、いわゆる“値動き(ボラティリティ)”がとにかく大きい。
たとえば…
- 1ヶ月で+50%上がることも
- 1日で-10%落ちることも
この価格変動があるからこそ、
「短期トレード」や「一発逆転を狙う投資対象」として扱われやすい。
特に若い世代や“リスクを取れる人たち”の間で、
株よりもビットコインの方が夢がある!って言われることも増えてきた。
リスク|価格が読めない=不安定な資産
もちろん、裏を返せばリスクも大きい。
- 急に暴落する
- 規制ニュース1つで価格が急変する
- 使われ方次第で価値が上がるか下がるかが分からない
「持ってるだけで価値が減るかもしれない」という不安定さは、
“投機資産”であることの証拠でもある。
投資対象としての注目は年々拡大中
とはいえ、最近では「機関投資家」や「上場企業」もビットコインを保有し始めてる。
- マイクロストラテジー社(米):数千億円分を保有
- テスラ:一時期ビットコインを財務に組み込んだ
- ブラックロックやフィデリティ:ビットコインETFを立ち上げ
これは、ビットコインが“怪しいモノ”ではなく、“資産のひとつ”として扱われ始めた証拠とも言える。
まとめ|「通貨未満、資産以上」の中間地点?
こうやって見てくると──
- 日常通貨としてはまだ使われていない
- でも、価格が動く“資産”としては大注目
- 一発逆転もあるが、超リスク資産でもある
という状況。
つまりビットコインは、
通貨と資産の間をウロウロしてる“新しいカテゴリーの存在”とも言えるかもしれない。
次の章では、ビットコインがなぜ“通貨として広がりにくい”のか。
その壁や制約について、もう少し掘り下げてみよう。
第4章|ビットコインが“通貨として広がらない”3つの理由
「ビットコインって通貨じゃん」って言いたくなる気持ちもある。
でも現実を見ると、日常生活で使われているか?と聞かれたら、まだNOに近い。
じゃあ、なぜビットコインは“通貨”として広まりにくいのか?
ここでは、その主な理由を3つに絞って見ていこう。
理由①|価格変動が大きすぎる
一番の理由はこれ。ボラティリティ(価格の変動幅)が大きすぎる。
- きのう1BTC=800万円だったのに、きょうは720万円
- 3ヶ月前にもらったBTC給料が、今は2割下がってる
──こんな状態で、お金として安定して使えるか?って話だよね。
たとえば、毎月BTCで給料をもらっても、その価値が毎月バラバラだと生活設計が立たない。
これは、通貨として致命的。
理由②|使える場所が限られている
ビットコインが使えるお店やサービスって、まだまだ限定的。
- 日本ではBTC決済できるコンビニなし
- スマホ決済やクレカに比べて不便
- 海外でも「観光地や一部企業」のみ
結局、どんなにBTCが便利でも、「使えない」なら通貨にはならない。
いくら技術が進んでも、「使える環境」がないと普及は難しい。
理由③|国・政府からの警戒が強い
ビットコインは中央管理者がいない通貨。
これって、「国家の通貨発行権を脅かす存在」でもあるんだよね。
その結果…
- 規制を強める国(中国、インドなど)
- 利用を禁止する動きもチラホラ
- 銀行や金融庁の態度も基本的には“警戒モード”
国家からすれば「制御できない通貨」は、厄介以外のなにものでもない。
この政治的な壁が、通貨としての普及を大きく妨げているのが現実。
補足:テクノロジーの壁もあった(でも進化中)
一時期までは、「手数料が高い」「送金に時間がかかる」って問題もあった。
でも最近は…
- Lightning Networkで送金が一瞬&格安に
- ウォレットアプリの使いやすさも向上
- オンチェーンとオフチェーンの使い分けも進んでいる
この点は“進化中”だけど、「通貨としてはまだ不便」というイメージが先行してるのがネック。
まとめ|通貨には“安定・普及・信頼”の3つが必要
通貨として普及するには、最低でもこの3つが必要。
- 価格の安定性
- 使える場所の多さ
- 制度面の信頼とサポート
今のビットコインは、まだこのどれも“途中段階”。
通貨としての未来は見えるけど、「まだそこまでたどり着いてない」というのが今の立ち位置なんだと思う。
次の章では、それでもビットコインに「通貨としての希望」が残されている理由について、もう少しポジティブに掘り下げてみよう。
第5章|それでも“通貨としての希望”がある理由
さっきまでは「ビットコインが通貨になるには壁があるよ」って話だったけど──
じゃあ本当に“ただの投機資産”で終わっちゃうのか?
実はそうとも限らない。
むしろ、この10年で「通貨としての希望」も、少しずつ形になってきてる。
ここではその“光”の部分を整理してみる。
希望①|法定通貨化した国がある(=実績あり)
まず大きいのは、エルサルバドル。
2021年、世界で初めてビットコインを法定通貨にした国。
- BTCで給料をもらえる
- 支払いに使える店が増えてる
- 「Chivo Wallet」という国が提供するウォレットも登場
これって、理論じゃなくて“国家レベルでの実装”が始まったという意味で、めちゃくちゃ重要。
希望②|Lightning Networkの進化がすごい
かつて言われてた「ビットコインは遅い・高い」という欠点。
これをぶっ壊したのが、Lightning Network(LN)。
- 送金がほぼ即時
- 手数料は1円未満レベル
- 世界中どこでも、ほぼリアルタイムでBTC送金できる
特に海外では、送金インフラとしてのビットコイン(+LN)が評価されていて、
「既存の銀行より速くて安い」って理由で採用されるケースも増えてきた。
希望③|中央管理されない“非国家通貨”の需要が増えてる
ここ数年、世界中で…
- インフレ
- 通貨の価値下落
- 政府の信用低下
が同時に進んでる。
そんなときに、「誰にも管理されず、発行量が決まっていて、国境を超えて使える通貨」って、
めちゃくちゃ魅力的に見えるよね。
たとえば…
- アルゼンチンの超インフレでBTCに逃げる人
- ウクライナ戦争時に国外からBTC支援を受けた事例
- トルコやベネズエラの法定通貨暴落から避難するためのBTC活用
これって全部、「ビットコインは“最後の選択肢”として機能してる」ってことなんだ。
希望④|若い世代ほど“デジタル通貨”に違和感がない
今の10代〜30代って、現金をほとんど使わない。
キャッシュレス、スマホ決済、仮想通貨アプリ…もう「紙の通貨」に愛着がない人も多い。
つまり…
- これからの社会を担う世代は、ビットコインに抵抗がない
- 新しい通貨=新しい選択肢として、自然に受け入れられる
「通貨の進化」は時間がかかるけど、
世代交代が起これば、一気に風向きが変わる可能性もある。
まとめ|“時間はかかるけど、確実に進んでいる”
ビットコインが「すぐに通貨になる」なんてことはない。
でも、確実に少しずつ…
- 技術が整ってきて
- 国レベルの事例も出てきて
- 社会の意識も変わってきてる
もし、こうした流れが続いていけば、
「投機資産から、ちゃんと“通貨”へ」という道も見えてくる。
次の章では、
じゃあ逆に「ビットコインが通貨になる未来」が来たとき、社会はどう変わるのか?
という“未来妄想”を少しだけしてみます。
第6章|“もし本当に実現したら”どうなるのか?
ここからはちょっとだけ“未来妄想”のお時間。
──「もし、ビットコインが本当に“世界共通通貨”になったら?」って話。
「いやいや、それはさすがにSFすぎるでしょ」って思う人もいるかもしれない。
でも実は、その兆しはあちこちで現れ始めている。
ここでは、もしその未来が来たとしたら、僕らの生活や社会はどう変わるのか?を、できるだけリアルに想像してみる。
パターン①|通貨の“国境”が消える
今は、国が変われば通貨も変わるのが当たり前。
- アメリカ:ドル
- ヨーロッパ:ユーロ
- 日本:円
でも、ビットコインが“共通通貨”になれば──
国ごとの通貨変換がいらなくなる。
たとえば…
- 海外旅行のとき、両替しなくてOK
- 海外のクリエイターにチップを送るのも一瞬
- アメリカのサブスク料金も、日本からBTCでそのまま支払い
この感覚、まさにインターネットネイティブな通貨って感じ。
“通貨=国家のもの”という常識が、
“通貨=ネットワークのもの”に変わる可能性がある。
パターン②|中央銀行の力が弱まる
これはかなり大きな変化。
今の金融の仕組みって、「中央銀行ありき」で動いてる。
- 通貨を発行する
- 景気を調整する(利上げ・利下げ)
- 緊急時に市場を支える
でも、もしみんながBTCを使い始めたら──
中央銀行が発行するお金の意味が薄れてくる。
たとえば…
- 金利政策が効かなくなる
- 通貨量を調整できない
- 不景気のときに“バラまき政策”が使えなくなる
つまり、政府の金融政策そのものが無力化する可能性もある。
それって「危ないこと?」と思うかもしれないけど、
逆に言えば、“お金の価値”が勝手に減らされるリスクがなくなるという側面もある。
パターン③|“新しい格差”が生まれる
これはちょっとリアルでシビアな話。
もしビットコインが世界の標準通貨になったら、
先に買っていた人が圧倒的に有利になる。
これはつまり、「資産再配分が起きない世界」ってこと。
- 法定通貨なら、ある程度“平等に配る”ことができる
- BTCは、最初に持ってた人がそのまま富を持ち続ける
だから、格差が“固定化”する未来もありえる。
初期に買った人が富を得て、それ以外の人はただ従うだけ──
そんな状況が現実になったら、それはそれで“新しい支配構造”になる可能性もある。
パターン④|“預金”という概念が変わる
いまの感覚だと、
- お金は銀行に預ける
- いざというとき引き出す
- 銀行が安全に保管してくれる
っていうのが“当たり前”。
でも、ビットコインの世界では、
お金は“自分で持つモノ”になる。
- 自分のウォレットに、自分だけの秘密鍵
- 銀行は通さないし、誰にも見られない
- でも、鍵を失くしたら終わり
超・自己責任の世界。
便利なぶん、ミスったら誰も助けてくれない。
そのかわり、完全に“自分のお金”として扱える自由もある。
これは「自立した資産管理」の時代とも言えるし、
逆に言えば「自己責任の重さ」が問われる未来でもある。
まとめ|便利な世界、でも“覚悟”がいる
ビットコインが世界共通通貨になる──
それは、めちゃくちゃ夢のある話でもあり、
同時に、“覚悟のいる世界”でもある。
- 国境を越える
- インフレに強い
- 誰でも持てる
──そんな希望がある一方で、
- 自分で守らないといけない
- 国家に頼れない
- 社会の再分配機能が薄れる
という重たい現実もついてくる。
結局のところ、これは単なる金融テクノロジーの話じゃなくて、
「自分は、どんなお金の世界に生きたいか?」という“哲学”の問題なんだと思う。
第7章|ビットコインが“通貨”として生き残る条件
これまで見てきたように、ビットコインは「通貨のようで、投機資産のような存在」だ。
じゃあ──
この先、ビットコインが“ちゃんと通貨として”使われる未来って、本当にあるの?
その問いに対しては、正直「まだ課題は多い」と言わざるを得ない。
この章では、ビットコインが“通貨”として広く使われるようになるために、必要な条件を整理してみようと思う。
条件①|価格の安定性
通貨として最重要なのが「安定していること」。
いくら決済が速くても、
いくら世界中で使えても、
1日で5〜10%も上下する通貨なんて、怖くて使えない。
たとえば、昼に10万円払ったら、夜には8万円の価値になってた──
こんな通貨、使いたい?
現状のビットコインは、まだまだボラティリティ(価格の変動)が激しすぎる。
これが“投機資産”として見られる一番の理由でもある。
つまり、価格が安定しない限り、「通貨」としての信頼は得られない。
じゃあどうすれば安定するのか?
- 市場が成熟し、投機的な売買が減る
- 世界中で使われて、需要と供給が自然に均衡する
こういったプロセスが必要だけど、正直これは「時間のかかる課題」だと思う。
条件②|使える場所(決済インフラ)の拡充
通貨が通貨であるためには、“使える場所”が必要。
- コンビニで使えない
- 電車に乗れない
- ネットショッピングで対応してない
──となると、それは「ただのコレクターズアイテム」と変わらない。
逆に、もし「どこでもBTCで払える世界」になったら?
それだけで“通貨”としての役割を果たす可能性は高まる。
今のところは…
- 一部のネットショップ(Shopifyなど)
- 国レベルで法定通貨化した地域(エルサルバドルなど)
といった段階。まだまだインフラは整ってない。
ここを突破するには、
- 企業や国家の導入促進
- ユーザーが「使う」体験を増やす
- 手数料や送金時間の課題解決(ライトニングネットワークなど)
といった「実用面の進化」が求められる。
条件③|法的な整備と認知
これも大きなハードル。
法律上、ビットコインは「通貨」として認められていない国が多い。
たとえば日本では、「仮想通貨」=「資金決済法上の“資産”」扱いで、法定通貨じゃない。
さらに、
- 税制面では利益が雑所得扱いで、最大55%課税
- 通貨として使っても税務上「売却」とみなされる
──って状態では、誰も気軽に使えないよね。
つまり、“法律上の壁”が今の最大のネック。
これをクリアするには、
- 国際的な共通ルール(MiCA規制など)
- 税制の見直し(少額決済は非課税など)
- 各国の政治的意志(国家vsBTCの構図を乗り越える)
といった、「制度面の後押し」が必要不可欠になる。
条件④|ユーザーのリテラシーとセキュリティ
通貨として普及するには、「誰でも使える・理解できる」ことが大事。
でもビットコインって…
- ウォレット?秘密鍵?
- 送金ミスしたら戻らない?
- ハッキングされたら終わり?
──っていう、初心者には難しすぎる要素が多い。
さらに、詐欺やハッキングも現実問題として存在してる。
つまり、今のビットコインは「リテラシーのある人だけが安全に使える通貨」になってしまってる。
ここを乗り越えるには、
- UI/UXの改善(簡単なアプリ・自動バックアップ)
- ハードウェアウォレットの普及
- 自己管理と第三者管理のバランス設計
こういった“使いやすさと安全性の両立”が求められる。
条件⑤|“投機目的”を超える存在価値
最後に、一番本質的な課題。
今のビットコインは、「上がるから買う」人がほとんどだ。
通貨として使う人よりも、
「資産として値上がり益を狙う人」が圧倒的に多い。
それ自体が悪いわけじゃないけど──
その状態が続く限り、「実際に使われる通貨」にはなりにくい。
つまり、“みんなが使いたくなる理由”が必要なんだよね。
たとえば、
- 法定通貨が信じられない(トルコ・アルゼンチンなど)
- 海外送金の手数料をなくしたい
- お金を銀行に預けたくない
──こういった“理由”を持った人たちが、ビットコインを「使う」ことに価値を感じたとき、
初めて“投機”から“通貨”へとシフトしていく可能性がある。
まとめ|“通貨”としての未来は、まだ発展途上
ビットコインが通貨として使われる未来。
それは、たしかに夢がある。
でも現実には、
- 価格の変動が大きく
- 使える場所が少なく
- 法律の整備もまだまだ
──と、まだ「発展途上」なのが現状。
それでも、ゆっくりとでも“前に進んでいる”のは確か。
2025年の今、ビットコインは「ただの投機資産」から、少しずつ「通貨」としての機能も模索され始めてる。
次の章では、その“模索”の先にある未来──
「結局、ビットコインは“通貨”になるのか、それとも“投機資産”のままなのか?」という最終的な問いに向き合ってみよう。
第8章|結論:ビットコインは通貨なのか、投機資産なのか?
ここまで読んでくれたあなたは、たぶんこう思ってるかもしれない。
結局、ビットコインって“どっち”なの?
通貨?
それとも投機資産?
僕の答えは──
「今は“投機資産”としての顔が強いけど、“通貨”への道を模索してる最中」っていう中間的なポジションだと思ってる。
“今”はやっぱり投機資産
まず現時点でのビットコインは、明らかに価格変動が激しい=投機対象として見られてる。
- 短期の売買が多い
- 長期ホルダーも「将来上がる」と期待して保有
- 税制も“資産”扱いで利益確定に課税がかかる
つまり、「買う=上がる前提」な使われ方が主流。
しかも、使うより“持つ人”のほうが多い。
これは、「価値を交換するモノ(通貨)」ではなく、「価値を保存・増やすモノ(投機・資産)」として使われてる証拠でもある。
でも、“通貨”への流れも確実にある
一方で、通貨としての芽も少しずつ育ってきてる。
- エルサルバドルなどで法定通貨化
- ライトニングネットワークの整備
- 海外送金や個人間決済に使う人も増えてきた
つまり、「実際に使われ始めている」事実もあるんだよね。
世界中どこでも共通で使えるデジタル通貨。
管理者がいない、誰にも止められないお金。
それを“便利”だと感じる人が増えれば、徐々に「使うモノ」としての存在感も出てくる。
“使われ方”が未来を決める
ここがすごく大事なんだけど、
ビットコインが「通貨になるか」「投機資産のままか」は、僕らの“使い方”次第なんだと思う。
- 利確タイミングを探すだけなら、ただの投資
- でも、毎月ちょっとずつ積み立てて“未来の通貨”として使おうと考えるなら、それはもう通貨的な扱い
つまり、一人ひとりの選択が、ビットコインの未来を形づくっていく。
これはすごく面白いポイントで、
たとえばゴールド(金)は、もともと“通貨”だったけど、今は“投資商品”だよね。
逆に、ビットコインは“投機資産”からスタートして、“通貨”になろうとしてる。
その逆転現象が、今まさに起きてるんじゃないかって僕は思ってる。
僕のスタンス|「通貨」としての未来に賭けている
最後に、僕のスタンスをシンプルに言うと、
「今はまだ“投機的な面”が強いけど、ゆくゆくは“通貨”になっていくと信じてる」
って感じ。
だからこそ、短期の価格に一喜一憂せず、
BTCを“未来の通貨”として、ちょっとずつ仕込んでいる。
- 円がいつまで安心か分からない時代
- 銀行や政府が信用できるとは限らない社会
- 世界共通で使える“個人が持てる通貨”への希望
そんな背景のなかで、
ビットコインって、単なる「儲かるor損する」だけの話じゃないと思うんだ。
まとめ|今は「どっちも」だからこそ、おもしろい
ビットコインは「通貨か?投機資産か?」という問いに、明確な答えはまだない。
でも、それでいいんだと思う。
なぜなら──
今は“両方の顔”を持っているからこそ、多くの人が注目してるし、議論が生まれる。
そして、そのどちらに進むかは、僕ら次第。
“使っていく”ことで、通貨になるかもしれないし、
“投資目的だけ”に終始すれば、そのまま資産クラスに落ち着くかもしれない。
だから僕は、こう締めたい。
「あなたは、ビットコインを“何”として扱いたい?」
通貨として。
資産として。
未来への保険として。
──どれでもいいと思う。
でも、その選択が「未来のかたち」をつくっていく。
あとがき|あなたは、どんなお金の世界に生きたい?
この記事では、ビットコインが「通貨」なのか「投機資産」なのかについて、
できる限りリアルに、偏らずに、考えてみた。
情報に振り回されるんじゃなくて、
自分の判断軸で、未来のお金と向き合っていく。
その一歩として、この記事がちょっとでもヒントになっていたらうれしいです。
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