はじめに:ビットコイン100万ドル説ってホント?
最近よく耳にするようになった「ビットコインは100万ドル(約1.5億円)になる」という予想。
正直、昔の自分だったら「そんなバカな」と思っていました。でも、今では「意外とあり得るかも」と本気で考えるようになったんです。
この記事では、
- ビットコインが100万ドルになる根拠
- 現実的な可能性とリスク
- それが起きた世界はどうなるのか?
などを、昔の自分に話すような感覚で、やさしくリアルに考察していきます。
ビットコイン100万ドル=時価総額21兆ドルの世界
まず、ビットコインが100万ドルになるということは、時価総額がどれくらいになるのか?
答えはシンプル。
- 最大発行枚数:2100万BTC
- 1BTC = 100万ドル → 時価総額は 2,100万 × 100万ドル = 21兆ドル(約3,200兆円)
これはどれくらいの規模かというと:
- 金(ゴールド)の時価総額:約13兆ドル
- アメリカ株式市場の時価総額:約50兆ドル
- 世界のM2(通貨供給量):100兆ドル超
つまり、ビットコインが“世界の富の保管先の一つ”として広く認識されれば、100万ドルという価格にも現実味が出てきます。

なぜ「100万ドル説」が出てきたのか?5つの根拠と最新データ
希少性という価値(最大2100万枚)
ビットコインは“発行上限が決まっている”という、法定通貨にはない特徴を持っています。
これは金と同じく、「供給が限られている」ことから、インフレヘッジや価値保存の手段(ストア・オブ・バリュー)として注目される理由のひとつ。
実際、発行済みBTCの9割以上がすでにマイニング済み。残りも約120年かけて徐々に発行されていきます。
ETF承認で資金流入が現実に
2024年、米国でついに「現物ビットコインETF」が承認されました。これは個人や機関投資家が、株式と同じ感覚でビットコインに投資できる仕組み。
そして驚くべきことに…
- 2024年だけで 約36億ドル がETFを通じてビットコイン市場に流入
- 2025年4月には、ブラックロックのETF(IBIT)が1日で9億7090万ドルを購入
- 同月29日には、米国ETF全体で5億9,000万ドルの資金流入
ETFの影響は「まだこれから」と言われていますが、すでに兆しは出ています。ETFを通じて数兆円単位の資金が今後もビットコイン市場に流れ込めば、価格が押し上げられるのも自然な流れなのかもしれない。
3. インフレ・ドル不信からの逃避先
世界中でインフレが進む中、「ドルの信用低下」によって資産の避難先としてビットコインが2020年以降、米国や世界中で急激な金融緩和が行われ、通貨の価値が下がる(インフレ)という現象が続いています。
そんな中、「法定通貨だけに頼るのは危ない」と考える人が増加。
結果、ビットコインや金といったインフレに強い資産に資金が集まる傾向が強まっているんです。
4. 国家・企業の保有事例が増えている
エルサルバドルをはじめとした国や、マイクロストラテジーなどの企業がビットコインを保有。2021年、エルサルバドルがビットコインを法定通貨として採用したのは大きなニュースでした。
しかも現在(2025年4月時点)、同国は約6,164 BTCを保有しており、これは国家のGDPの約3%に相当します。
さらに、以下のような動きも:
- マイクロストラテジー社:合計で214,000 BTCを保有
- テスラ、スクエア(現Block)なども過去にBTCを購入
- ロシア、中国など一部の中央銀行でも「金とBTC」の分散保有が議論に
国家や企業が「価値のある準備金」としてビットコインを取り入れつつある現実が、この説をより現実的にしています。
5. 著名投資家の後押し
「ARK Invest」のキャシー・ウッドや、「MicroStrategy」のマイケル・セイラーが100万ドル説を繰り返し主張してきたのは有名な話。
彼らは、ビットコインが最終的に金を超える資産クラスになると見ています。
彼らの予想が当たるかどうかはわかりませんが、すでに数千億円〜数兆円単位のビットコインを保有している時点で、説得力は高まっています。
100万ドルになるとどうなる?未来シナリオを想像

シナリオ1:ビットコインが“世界共通の価値保管庫”に
ゴールドやドルのように「世界共通で通用する資産」として認識され、特にインフレや通貨不安がある国でビットコインが“裏金庫”的に使われる可能性。
たとえば、新興国では自国通貨よりBTCのほうが安定、ということが現実になるかも。
シナリオ2:資産運用の一部として“BTC5%”が常識に
インデックス投資、金、REITに加えて、「BTCも少し持っておくのが普通」という世界。
機関投資家が資産の1〜5%をBTCに分散するだけでも、ビットコインの価格には大きな影響があると予想。
シナリオ3:ボラティリティが減り、決済利用が進む
価格の安定性が高まれば、ビットコインが「支払い手段」として日常に使われる可能性も出てきそう。
すでにエルサルバドルやナイジェリアなどでは、給与の一部をビットコインで受け取る動きも始まっています。
とはいえ、まだリスクも大きい
リスク①:規制リスク(各国の動向)
たとえば、エルサルバドルは2025年初頭、IMFとの合意の下で、ビットコインを“義務的な法定通貨”から“任意の決済手段”へと格下げしました。
アメリカでは大統領令で「国家戦略的資産」としてビットコインの備蓄を検討する一方、SECによる規制強化も進んでいます。
国によって姿勢は異なり、ビットコインの扱いがどうなるかは依然として不透明です。
リスク②:テクノロジーの進化と競合
ビットコインはセキュリティに優れていますが、取引速度や手数料ではイーサリアム(Ethereum)やソラナ(Solana)などに劣ります。
今後、「より使いやすいチェーン」が主流になれば、ビットコインの地位が相対的に下がる可能性もゼロではありません。
自分の考察:100万ドルは“夢”ではなく“条件つきの現実”
ここまで見てきた通り、「1BTC=100万ドル」は突拍子もない話ではありません。
条件がそろえば、十分にあり得る未来です。たとえば:
- ETFを通じて大量の資金が入ってくる
- 国家や企業が保有量を増やす
- 新興国でBTCが生活インフラとして普及する
- 投資の常識として「BTCを少し持つ」が当たり前になる
これらが重なれば、ビットコインは金のようなポジションを獲得し、100万ドルという価格も視野に入ってきます。
じゃあどう備える?個人の戦略
未来は誰にも読めません。でも、だからこそ「小さく握っておく」という選択肢もアリだと思っています。
- 月1万円からビットコインを積み立てる
- 投資資産の5%だけBTCに分散する
- 10年以上忘れるくらいのスタンスで持つ
仮に100万ドルにならなくても、BTCが価値を保ち続ければリスクは抑えられます。
まとめ:100万ドル説は「夢」と「現実」の間にある
ビットコインが100万ドルになる未来。
それは「条件がそろったときにだけ現れる現実」だと僕は考えています。
- 世界が信頼をBTCに置くか?
- 技術的に陳腐化せず、進化し続けられるか?
- 規制を乗り越えて普及していけるか?
この問いに「YES」となる未来が来たとき、100万ドルは“現実”になるかも。
その時、自分がその流れに乗れているかどうか。
この記事が、そのヒントになればうれしいです。
(この記事の内容はあくまで個人の見解であり、投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。)
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